テネモス国際環境研究会の飯島秀行さんが開発したモーターです。
二度目の記事になりますが、きちんと解説しようと思い改めて書くことにしました。
このモーターは特許出願(特開2010-63214)されており、5年ほど前に登録、権利化された特許技術のようです。正直驚きました。
モーターの構造がアダムスモーターと同じなのでもうこのタイプのモーターで特許取得することは困難でしょう。
この前、ご紹介しましたジャポニズムライフイノベーションさんの電磁力発電機も原理的には同じなので出願はできても登録は難しそうです。
(発想を変えればいくらでもできますが・・・)
このモーターはもちろんフリエネとしては登録されてませんが、おそらく次の理由で特許登録に至ったのでしょう。
_____従来の問題点_____
従来モーターは回転の全周期に渡り回転エネルギーを得るようにしているので、回転部の磁極と固定部の磁極とが離れている場合には、大きな回転エネルギーを 得ることができない。このために、1回転に渡り入力された電気エネルギーの平均値と得られる機械エネルギーとの平均値との比として得られる電磁気力の利用 効率は必ずしも高いものとは言えなかった。
_____解決方法_____
固定部の磁極面と回転板に固着された永久磁石の磁極面とが対面する所定時間だけ、磁気コイルに電流を流すようする。
注:重要なところだけ抜粋したので詳細は特許願書をご覧下さい。
特許庁の審査官は大丈夫なのでしょうか?
強電に詳しい方がご覧になればきっと沢山の???が出てくるはずです。
あえてここで普通のDCモーターについて説明はしませんが、電磁力が働く部分はつねに一致していて常時最大のトルクが発生するようになってます。
(ただし、電機子反作用で歪むことはありますが)
さて、動画の電流0のカラクリですが、モーターをご覧下さい。
無負荷状態です。
工作精度がものすごく良さそうなので軸受けや整流子のところで発生する機械損はかなり小さいものだと思われ、その小さいパルス状の無負荷電流を今度は精度の悪いアナログ計で測定しているのですから嫌でも値は小さく表示されるのではないでしょうか?
つまり電流値が計器の最小分解能以下のため測定不能だということ。
このモーターに発電機などの負荷をつけるとこの動画の冒頭のように大きい電流が流れるはずです。
いくら永久磁石と対面するときにだけ電流を流すと言っても、その電流による電磁力がトルクに変換、つまり機械エネルギーに変わるだけですから残念ながらフリエネにはならないと思います。
飯島秀行氏のモータです。
メーターの針が0を指しているからといって電流が0である証拠にはならない。
メーターの調整ネジをちょっと回せば表示できるものなのです。
これの模型キットが売られているらしいですかそれは電流ゼロで回るのでしょうか?