2019年3月2日

ワイヤレス電力伝送が身近なものになりつつある現代でいつもその先駆者として名前が出されるニコラ・テスラの無線送電。
今日で言われるワイヤレス電力伝送とテスラが考えていた無線送電とが果たして同じものなのか?ちょっと考えてみました。

テスラは自分の無線送電を説明するためこの図を使っていました。
地球が水をいっぱいに含んだゴム袋だと想像して、その一部をポンプで周期的に往復間隔で繰り返すと衝撃が伝わり、袋全体が膨張、縮小を行い、それに対応する運動がゴム袋の上にある圧力ゲージに伝わると。つまりポンプが発信装置で圧力ゲージが受信装置であると。

またテスラは自分の研究所に訪れたケルビン卿とのやり取りでヘルツ波は使っていないと明言してます。

ケルビン卿
******「すると君はヘルツ波を使っていないんだね」
テスラ
******「もちろん使っていません。あれは輻射なのです。そんな方法ではエネルギーを遠くまで経済的に送ることは出来ません。私のシステムで働いている過程は、本当の意味での伝導でして理論的には目立った損失無しで遠距離でも行われるものです」

本当の意味での伝導とは?

まず、テスラの無線送電に関する特許US685956Aをご覧頂きたい。

この中に次の文がある(機械翻訳なので正確さはご了承頂きたい)

任意の適切な方法で地面の一部を通って電流を流すことである。発電機の端子と地球を通って拡散された電流の一部によって遠く離れた回路にエネルギーを与えるために同様に配置され、離れた2点に接地され、敏感な受信機に作用するようにされる。

テスラの無線送電は素直にこれをそのまま受け入れればいいだけなのではないでしょうか。
そう、これは地球の大地を導線として使ったアース送電、もしくはグラウンド送電、ようするに地球送電なのである。

まさに導線に電流を流すがごとく「本当の意味での伝導」である。

そして目立った損失が無いという点でも、地球を巨大な鉄球だとすると、電気抵抗は無いに等しいということになり当然、ジュール損失もほぼ無視できるとなる。

ただし、テスラは単純に大地に電流を流すだけでなく、定在波を作り出しさらに効率よく伝送できるように工夫しているようである。
この特許US787412Aをご覧頂きたい。

 

定在波に関しては「分布定数回路、定在波」のワードで検索して頂きたい。
ようするに地球内部でもそのように振舞うということ。

電気回路は閉じていなければ電流は流れないが、発信装置と受信装置とをアースでつなぎ帰線は大気(絶縁体)にして変位電流という形で閉路するのだろう。(誘電損がかなり発生しそうだが・・・・)

アースに通電など地絡事故以外考えられないことだが、アースは地球の裏側にある電気機器のアースポイントとも繋がっているため理論的にはどこへでも電気を送れるはずである。
発信装置の周波数と同期すれば取り出せる、という感じだろうか・・・・。

それともうひとつ、伝送する電力そのものも地球から得るという話をよく聞くが、いわゆるフリーエネルギー、はたしてテスラ自身そのような発言をしていたのだろうか?
先ほどの特許
US685956AUS787412Aを見てもそのような文句は一言もないように思われる。

そもそもテスラがコロラドスプリングズで行った実験では、電力の使いすぎで電力会社の発電機を燃やし、コロラドスプリングズ一帯を停電させてしまったのである。

実験に使った電気はフリーエネルギーではなかったのか?

またこちらのテスラ自身が書いた記事もご覧頂きたい。
この中に次の文がある。(機械翻訳なので正確さはご了承頂きたい)

 

一方、産業規模でのエネルギー伝達は無視されていません。 カナダのナイアガラ電力会社は私に素晴らしい誘因を提供してくれました、そして芸術のために成功を達成することの次に、それは彼らに彼らの譲歩を経済的に有益にすることに最大の満足を与えます。

つまりこの発明の完成は電力会社にとって有益なものだったということです。
フリーエネルギーであれば真逆であるはず。



最後に現代のワイヤレス電力伝送についてすこしだけ書きたいと思います。
かなり古い記事ですがこちらの共鳴型ワイヤレス電力伝送装置、これが現在主流になりつつある送電方式ですが、難しく考える必要はないと思います。
磁場結合共鳴と書かれていますが、結合係数の極端に小さいただの共振変圧器です。
二つのコイル間をつないでいる磁場はビオサバールの式から出てくる磁場そのもので、逆二乗則で弱くなっていくためコイル間をあまり離しすぎると使い物にならなくなります。
この磁場は誘導電磁場で無効電力を生み出すもの、この電磁場がさらに広がると放射電磁場、つまり我々がいうところの電波となります。
これしかないのである。

共振変圧器とは漏れインダクタンスをコンデンサで打ち消し、余計なリアクタンスが無い状態にして見かけ上、結合係数が大きくなったように見せかけるにすぎない。その結果、エネルギー伝達効率が飛躍的に上がる。
リアクタンスがない状態なのだから余計な電圧降下が生じないからです。

この
ワイヤレス電力伝送は当会で以前ご紹介させて頂いたエクボ株式会社さんでも成功したそうです。

最後にこの記事とはまったく関係ありませんがこちらのブログをご紹介させて頂きます。
このブログ内容に関しては一切ノーコメントとさせて頂きます。

 

 

 

 

2014年12月26日

こちらをざっと見ましたが感想はFBIは過剰反応している、でした。

 

無理もないかも知れませんね。

 

電気技術の黎明期にスターウォーズさながらの高周波実験をしたり、魔法のようにボートを動かしたり、さらに拍車をかけるように晩年は虚言癖(論文等)が目立つようになったのだから間違いなく危険人物としてマークされていたでしょう。

 

テスラの特許も現代科学の立場からみればローテクに過ぎずですから(特許制度の性質上)、それに大袈裟に反応したFBIもやはり人の子です。

 

またこのサイト管理人のようなオカルト愛好家もある意味、テスラの業績を傷つける行為でしかないような気がします。


また、ここにつけ込んでさも何かがあるように企てて悪行を働く者もいる。

 

国際標準単位としてのテスラの名をおとしめているようで非常に残念です。

 

 

 

 

 

2014年12月25日

もうひとつ面白い特許を見つけました。
ナンバー514167。
こちらは電気絶縁に関するテスラの特許ですがあの東電が1975年に引用しております。


やっぱりテスラは凄い。

 

 

 

 

2014年12月25日

もうひとつ有名なテスラ特許512340を調べてみました。
あるフリエネ本にはデタラメなことが書かれておりますが、こちらは線間電位を高めることによって分布容量を増やし誘導リアクタンスを減らすコイルのようです。

 

コンデンサーを外付けしなくてもよいメリットがあります。

 

 

 

 

2014年12月25日

そもそもテスラの時代には交流理論というものがまだ存在せず、あの複雑極まりない過渡現象をテスラは持ち前の直観力だけで自在に扱っていた。

だからテスラの文書にはエーテル振動とか意味不明な単語がならんでいる。


これは彼なりの解釈なのだろうが、ここにオカルト愛好家が神秘的な魅力を感じる原因なのだろう。

もちろんテスラがデタラメな技術者でないことは、今日の交流システムのいしずえを築き上げた実績が証明している。

 

参考までに年表によると次のようになってます。

1883年:二相交流モーター完成。

1887年:多相交流システムの特許出願。
1891年:テスラコイルに関する最初の特許を取得。
1892年:スタインメッツ交流理論を完成。

これを見るとテスラはやはり独自のイメージと計算方法で次々と発明を完成させていったのでしょう。スタインメッツはその抽象的で分かりづらいテスラ理論を翻訳した、というのが正確な解釈ではないでしょうか。

そのテスラも晩年は独自の殻に閉じこもったせいでしょうか、原子崩壊させたが大きなエネルギーなど発生しなかったとアインシュタインに楯突きましたが、今日ではそれはテスラの敗北であることはご存知のとおりです。

 

 

 

 

2014年12月25日

特許685957

特許685955

特許685955

テスラの特許685957を多角的に調べてみると、どうもフリーエネルギーとか宇宙エネルギー(?)とかは関係なさそうですね。

 

この特許が出願される二年前、無線に関する特許685955、685956が出願されてます。
さらにその前に電波そのものを飛ばす特許が出願されてます。

 

なぜこの特許だけがいきなりぽっと出てきたのか?

 

推測の域は出ないですが、この頃テスラはX線の研究を盛んにしており、おそらくこのX線を見ているうちにこのエネルギーも受信して活用できるのではないか?との発想からこの特許に結びついたのではないかと思います。

 

この特許には、「放射線の発見に基ずく」、との記述があるので。
また図面にはガイスラー管が描かれております。

 

丁寧にひもを解くと大抵の場合はごく普通の答えが出てきます。

テスラだから・・・・と妙なフィルターを通して見るととんでもない落とし穴に落ちそうです。

 

 

 

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