オオマサガスの公式HPを見た感想を書きます。
最初にお断りしておきますが、当方は化学が専門外なので化学的なお話はしません。
当会が注目するところはもちろんこのガスを使えば本当に超効率機関が実現するのかどうかだけです。
効率計算はここのページを参考にしました。
OHMASA-GASは1kWの電力で300L生産できるみたいです。
kWは一秒間の電力なので一般的に使われている電力量kWhで表すとこのOHMASA-GASで1kWhの電力量を発生させるためには単純計算で300x3600=1080000Lのガスが必要になります。(ただし、エネルギー保存則は成立すると仮定してます)
そしてLPガスのエネルギーは経済産業省資源エネルギー庁資料によると1m^3=100MJなので、電力量1kWh=3.6MJのためLPガス300L(0.3m^3)の場合、{(0.3÷1)x100}÷3.6x1=8.33kWhの電力量を発生させることができます。
つまり比較すると下記のようになります。
OHMASA-GASの場合は1080000Lで1kWh
LPガスの場合は36Lで1kWh
(計算は3.6÷100x1x1000=36L)
同じ1kWhを発生させるのにガス量にこれだけの違いがあります。
1080000L >> 36L
何かがおかしい・・・・・・。
もしかするとこちらの「kW」はkWhの間違いなのでしょうか?
1kWhの電力量で300LのOHMASA-GASが生産できるとします。
つまりエネルギー保存則が成立するとしたら300Lで1kWhの電力量が発生するということです。
同じようにLPガス300Lの場合だと先ほど計算したように8.33kWhの電力量が発生します。
比較すると下記のようになりました。
OHMASA-GASの場合は300Lで1kWh
LPガスの場合は300Lで8.33kWh
先ほどよりはいいと思います。
さて、これを今度はガス発電機で発電した場合、2.4kWとなってますが2.4kWhになおしてOHMASA-GASの生産量は単純に2.4倍の720Lだから、LPガスとの混合比が50:50のためLPガスも720Lとなり結果、発電量は下記のようになります。
OHMASA-GASは2.4kWh
LPガスは720÷300x8.33=20kWh
合計発電量22.4kWh
おかしいですね。
こちらのページでは6kW、つまり6kWhになってます。
計算が「kW」でも「kWh」でも正しい数値らしきものが出てきません。
どうなっているのでしょうか?
発電機の効率を考慮して6kWhなのでしょうか?
そうしますとエネルギーの比率からOHMASA-GASは0.64kWh、LPガスは5.36kWhになるので2.5倍のエネルギーが得られる、という超効率であるかのような主張は簡単には通らないと思います。
このOHMASA-GASの特許も拝見させて頂きましたが、少ないエネルギーで酸水素ガスを発生させそれを安全に貯蔵することを主眼にいれた特許のように見受けられました。
もろちんエネルギー効率が100%を超える云々などの言葉はひとつもありません。
その類の言葉を入れてしまうと拒絶査定を受けてしまうので当然かも知れませんが。
当方の意見としては、広範囲でご活動されているところを見ると技術そのものは確かに実在しているのだと思いますが、都市ガスとか電力会社への影響、インフラ系に寄生している既得権益などを考えると大々的な実用化は難しいのかなという印象です。
追伸: ガスを使って超効率を達成したいのであればヒートポンプのような冷媒ガスを循環させ環境熱を取り入れれば簡単にCOPは1以上になる。
しごく当たり前の技術としてエアコンという超効率装置は存在している。